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法学部・よくある質問

オープンキャンパスや模擬授業などで高校生からよく寄せられる質問をピックアップしました。
 

◆法律について

・「六法」って何ですか?

憲法・刑法・民法・商法(会社法を含む)・刑事訴訟法・民事訴訟法の6つの法律を「六法」といいます。フランス皇帝の地位についたナポレオンが、憲法と並ぶ国の基本となる法律として5つの法律を制定したことが由来となっています(六法を日本に紹介した箕作麟祥『仏蘭西法律書』はインターネットで閲覧できます)。また六法を含む主要な法律を収録した本(法令集)のことも「六法」と呼びます。「六法全書」「判例六法」「デイリー六法」など様々な種類のものが刊行されています。

 

◆大学での学習について

・全学教育について知りたいです。

大学の授業は、全学部の学生を対象に開設される「全学教育科目」と、各学部がその専門領域について開講する「専門科目」にわかれています。
全学教育科目は、「人文科学」「社会科学」「自然科学」について幅広く基盤となる知識を身につけるとともに、「外国語」「情報」「保健体育」など基本的素養と技能を養うことを目標にするものです。
多人数で行われる講義だけでなく、少人数の学生で議論・討論などを行う基礎ゼミ(令和3年度基礎ゼミ一覧を参照)も開講されています。自分の所属する学部とは異なる学部の学生と議論・討論することは、新しい視点からの意見に接することができて、専門科目の演習とは違った面白さがありますよ。
詳しい説明は「全学教育とは」も参照してください。
 
・「単位」って何ですか

科目を履修し、成績評価で合格すると、科目ごとに定められた数の「単位」が付与されます。
単位は、学修に必要な時間に応じて科目ごとに定められています。例えば、講義科目や演習科目は、週に1回90分の授業を15週間受講すると「2単位」が、外国語や保健体育のような実技科目は、週に1回90分の授業を15週間受講すると「1単位」が付与されます。同じ授業時間であっても、講義科目・演習科目と実技科目で単位数が異なるのは、例えば、講義・演習科目では、自宅で行われる事前・事後の学修時間も含まれるからです。
令和3年度入学の法学部生の場合、卒業に必要な単位は129単位以上と定められており、さらにそのなかで、全学教育科目を39単位以上、専門科目を90単位以上といったように卒業のための要件が定められています(なお卒業に必要な単位数は改正される可能性があります。入学時の規定に従ってください)。4年間でたくさんの科目を受講し単位をそろえる必要がありますので、学生が計画的に受講を進めることが大切です。そのため、法学部では入学時にモデルカリキュラムの資料を配るなどして、サポートしています。

 

◆法学部の先生について

・法学部の先生はどのような研究をしているのですか

法学部というと、法律の条文とにらめっこをしている印象があるかもしれません。法律の条文を実際の社会の中でどのように解釈・適用するかを研究する学問を実定法学といいます。憲法、刑法、民法など六法を中心に様々な法律の研究が行われています。
これに対して、法律の研究のなかでも、定められた条文を対象にするのではなく、法律の歴史に関わる研究(法制史)や法・正義のそもそもの意味の研究(法理学・法哲学)もあります。これらは、「法」というものの基礎を探究するという意味で基礎法学と呼ばれます。
さらに、法学部では、政治・政策にかかわるさまざまな研究が行われています。政治学は、国内外における利害の対立や調整といった現象を明らかにしたり、そこにみられる思想・哲学を探究したりする学問です。政策学は、社会における利害の調整のために、より実践的な分析・提案を行う学問です。
法学部の教員紹介では、各先生の専門分野や主要な研究業績を紹介しています。またオンラインオープンキャンパスには、研究書の立ち読みコーナーも設けているので是非ご覧ください。
 
・法学部の先生は研究以外にどのような仕事をしていますか

大学の先生は、研究者として専門分野に関する研究を行い、また、教員として学部生・大学院生に対する授業を行なっています。そのほか、大学での教育や学生生活などについて、学部の方針を決定し、それを実行するという大学運営に関する仕事もしています。例えば、入試に関係する仕事(入試方針の決定、問題の作成、試験当日の監督、採点・合格発表)は、学生・受験生にもイメージしやすいと思います。
このほか、大学の外では、学識経験者・専門家として、国や自治体、さらに民間の団体に対して、専門的な知識を提供する仕事をしています。例えば、法学部の先生の場合、司法試験の実施に当たる司法試験考査委員会、法務大臣の諮問機関として法制度の制定・改正について審議する法制審議会といった国の委員会・審議会、都道府県や市町村に置かれた消費生活審議会、個人情報保護審議会、男女共同参画推進審議会といった審議会などの委員として仕事をしています。
 

◆法学部の学生について

・法学部生は卒業後どのような仕事についていますか

主な進路は、一般企業と公務員が多く、そこに進学が続きます。詳しい内訳は学部パンフレットで紹介しています。
法学部というと、法曹(裁判官、検察官、弁護士)になるというイメージが強いかもしれません。法曹になるためには、一般的には、法科大学院に進学した上で、司法試験に合格することが必要です。東北大学その他の大学の法科大学院への進学者は、例年卒業生の1割程度です。法曹だけでなく、民間・行政を含めて社会のあらゆるところで活躍できる法律ジェネラリストの養成が法学部の教育目標です。

 
・先生から見た学生の雰囲気はどんな感じですか。

様々な個性を持った学生が集まっていて、一言で「◯◯な学生」と表現することはできませんが、「自主ゼミ」の活動が活発で、サークル活動として楽しみながら勉強をする学生が多くいるのは、東北大学法学部の特徴と言えるのではないかという声が多くありました。学生それぞれに、楽しいこと・打ち込めることを見つけて、個性を開花して欲しいと願っています。